実例でみる通販サイトの売買契約締結まで流れ

最近仲介をさせて頂いた通販サイトの売買契約締結までの事を書きたいと思います。
サイト売買の大まかな流れが把握できるかと思います。

S社(買い手)の代表 仮にSさんとします。

ある日、Sさんより「通販サイトを新規事業で運営したい!何か良いサイトがあったらすぐにでも購入したい。」とご連絡を頂きました。

 

その時は、Sさんのサイト購入の条件に合うサイトがなく、少しお時間をいただく事に。

数か月後たったある日、Sさんの条件に合いそうなサイトより売却依頼をいただき、サイトの調査開始。
サイトの損益や運営状況等の調査が1週間ほど完了し、Sさんにノンネーム資料にてご提案をし、翌日、Sさんより、前向きに検討したいとご連絡を頂きました。
媒介契約を結び、サイト単体のPLと補足資料を提出。
まずはサイトの現状を把握していただく事に。

後日Sさんからサイトに対しての質問をいただき、その回答をするという事を何度か行い、ご検討を進めて頂きました。

質問のやり取り自体は、およそ5日程度で完了。
後は実際にご面談を実施し、問題ないようであれば、話を進めましょうとSさんに伝え、面談の調整を行います。

売主にご連絡をし、現状のご報告及びご面談の設定。

売主が遠方だったため、1週間後にご面談を実施となりました。

ご面談場所が、遠保だったため、私は前乗りし、面談前日にホテルにチェックイン。
一人でホテルに泊まると、なんだかわくわくしてしまうのは、私だけでしょうか・・・

それはさておいて、翌日。
朝からご面談です。

Sさんと待ち合わせをし、売主とご面談開始。

初対面のため、各社代表のあいさつから始まります。

そこから、なぜ売却するのですか?この部分の数字はどうなっていますか?
等今まで確認した事の再確認を行います。
意外とこの作業が重要です。
メールや文章だけのやり取りですと、意図しているニュアンスがはっきり伝わっていなく後でいていたことと違う等のトラブルを防止するだけでなく、対面でお話しをしていると、その人の本音が見えてきます。

ご面談が始まってから2時間がたち、まだまだ終わりそうにないので、一旦休憩をとることに。

 

 

 

 

 

 

 

 

両者がかなり打ち解けていたため、ランチをご一緒させていただく。
そこでは、両社の代表自身の話で盛り上がり、あっという間に1時間が過ぎてしまいました。

休憩が終わり、後半戦スタート。

前半戦で今までのやりとりの再確認や数字的な部分の確認はすべて完了したため、
後半戦は、オペレーションの確認のため、サイト運営の現場を見学します。

在庫は保管状況。どのような在庫があるのか?梱包はどのようにしているのか?仕入れ先への発注の方法等々を確認し、現場見学が終了。

その後は、デューデリジェンスを実施。
実際に売り上げが発生し、入金がされているか。かかっている経費に相違がないかを主に確認。
通販サイトのショッピングカートの管理画面にアクセスさせていただき、そこに記載されている売り上げと、通帳に記載されている入金額を確認。
相違なし。
経費に関して、請求書の原本を確認。
相違なし。
アクセス解析を確認。
おかしなアクセスはないか、サイト流入元等を確認し、問題ないことを確認。

デューデリジェンスが完了し、最後は事業譲渡契約書に記載する決済方法、競業避止、瑕疵担保責任の範囲・仕入れ先の引継ぎ方法等の主要な部分を口頭で確認し、後はSさんからの最終提示という事だけを残し、その日のご面談は、終了。

ご面談後、売主にご面談の感想をきき、Sさんの誠実さがとても好印象で、可能であればSさんにサイトを譲渡したいとの事。引き継いだ後もそれで終わりではなく、できる限りサポートしていきたいとの事。

その後、Sさんと打ち合わせ。

ご面談の感想を聞くと、ここでも売主の誠実さに惚れたと、お互いがお互いの誠実さについて、おっしゃっておりました!サイトについては、思っていた通りのサイトであり、このサイトの売主であれば安心して購入することができると、購入の意向表明をしていただきました。

その日は、夜も遅かったため、翌日にサイト売買の最終調整をすることになりました。

翌日、ほとんど条件面での交渉がなかったため、問題なく売買の合意となりました。

売買の合意後は、昨日話をした契約条件に基づき事業譲渡契約書を作成するため、
サイトキャッチャーでお任せしている行政書士に契約書の作成を依頼をします。

翌日には契約書の初校が完成したため、すぐさま両者にチェックを依頼。
両者より問題ないとの回答をもらい、後日、無事契約が締結となりました。

今回、Sさんへ売却サイトを提案してから契約締結までおよそ3週間程度。
今回契約が無事進んだ決め手としては、売り手買い手両者の誠実さ、これに尽きると思います。

この記事を書いている今日現在、譲渡対象物の引き渡しは問題なく完了し、Sさん側で運営を開始しています。

毎日注文が発生しているようで、とても忙しいが、このサイトを購入して本当に良かったですと、仲介冥利に尽きるお言葉を頂きました。

これからも、サイトを買ってよかった!売ってよかった!とお客様に思っていただけるよう注力し、サイト売買の発展に貢献していきたいと思います。