私たちはFacebookやTwitterなどのソーシャルメディアに、毎日必ずと言っていいほどお世話になっています。特にFacebookは全世界でユーザー数が15億人を突破し、「六次の隔たり」(知り合いを6人以上介すると世界中の人と知り合いになれる)が誰でも実現できる時代となりました。今回はそんなソーシャルメディアが、私たちの重要な情報源となっているというお話です。
ニュースの新しいプラットフォームに
IT大国アメリカは、FacebookやTwitterをはじめソーシャルメディアサービスの発祥地でもあります。アメリカ国内でFacebookはアクティブユーザーが約3億人、先日上場を果たしたTwitterは約1億5千万人のユーザーがいるとされています。
そのうち実に成人の47%がソーシャルネットワークからニュースを得ているというのです。
成人に限った話をすれば、アメリカ国民の64%がFacebookユーザーということになり、そのうちの47%はFacebookをニュースの情報源として活用していることが明らかになりました。さらにそのうちの22%は、明らかに情報収集を主眼としてFacebookを利用しているようです。
日本でもソーシャルメディアが有力な情報源に
FacebookやTwitterが貴重かつ有力な情報源だというのは、アメリカだけではありません。私たち日本でもユーザー数は非常に多く、Facebookでは現在アクティブユーザーが2000万人を超えています。その内の60%以上は毎日必ずログインしており、アクティブユーザーであれば情報源として活用する可能性が高いです。
Twitterはその性質上しっかりとしたアクティブユーザー数は分からないのですが、アカウント開設数は3000万超と言われています。Twitterはいい意味でFacebookよりも匿名性が強いので、自分のプライバシーを守りながら好きなニュース情報を集めることがとても便利です。Facebookに比べて1投稿あたりのスペースが小さく見やすいため、流し読みして必要な情報だけ選び出すことにも長けています。
ソーシャルメディアに秘められた潜在的な力
特にアメリカにおいてFacebookが有益なニュースの情報源になっているという話をしてきましたが、「ニュース」という語の定義が不明瞭という懸念があります。友人や家族を超えた社会的規模のニュースを「ニュース」と言っているのか、はっきりしないのです。また、真にFacebookでのニュース集めを目的としている人は、たったの4%に過ぎないそうです。
ですが、だからといってFacebookやTwitterがあまり有益でないといって切り捨ててしまう訳にはいきません。現に、FacebookやTwitterを見ていれば私たちは特別何をしなくても新しいニュース情報を仕入れることができます。ソーシャルメディアは、もともと見向きもしない人に向けて情報を発信し、それが拡散されていく潜在的な力を秘めているのです。
最近では、ニュースサイトを見るとFacebookやTwitterでニュース記事をシェアするためのボタン(ソーシャルボタン)が必ず付いていると思います。このソーシャルボタンのお陰でニュースサイトとソーシャルメディアの結びつきは確実に強くなってきています。ユーザーの行動様式がソーシャルメディア中心になっている以上、ソーシャルメディアでシェアされやすいコンテンツ作りやサイト作りが大切だという風潮は、今後も根強く続いていくのではないでしょうか。
参考:
Pew: 47% of US Facebook users, or about 30% of all Americans, get news from the social network
photo credit: Spencer E Holtaway via photopin cc